カテゴリ:旅( 2 )

 

南スペインーマラガにて

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マラガのマルケス デ ラリオス通りから細い路地を少し入った所に、
古い酒場がある。スペインでバルと呼ばれる居酒屋で、酒の他にタパスという
小皿料理を出している。いくら呑んでも食べても安い。呑まなくてもトイレだけ借りる人、
両替えをする人、電話を使う人等がいて、スペイン人の生活の中にすっかり組み込まれて
いるようだ。カウンターの前にあるガラスケースの上には大きなイベリコハムが
何本も吊るされ、天井から沢山のサラミ、古い証明、ポスター等がぶら下がっている。
そして壁にも安手の照明や古い絵はがき、ポスターが少しの計画性も無く、所狭しと
張り付いている。
店の人達は皆機嫌が良くて元気だ。
辛口のシェリーとイカフライを頼む。3杯目くらいから、スーッよ肩の力が抜けて来る。
この街でピカソは生まれたんだ、などと考えながらボンヤリしていると、外は雨になった。
これじゃあ当分帰れない。又酒を頼む。イカも頼む。
ホテルに帰るための余裕を残し、勘定を済まして外に出ると、雨はすっかり上がって
石畳に写る街灯の灯りがきれいに揺れていた。
今日、僕は「これをもう一杯お願いします。」とスペイン語で言えるようになった。

明日もまた来よう。
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by suijin-cph | 2009-08-26 23:03 |  

酔人放談

スペインのコルドバ郊外モンテリアに行ってきた。
ここにはシェリーの銘酒セベの蔵元がある。
コルドバからの電車の窓から見える風景はゆったり起伏する
大地がさまざまな緑色に彩色され それを囲むように遠く
鋭角な低い山々が見える。所々に赤紅色の屋根と白い壁の家が
あり そんな家々が教会や古城を中心に丘に張り付くように
集まっているのは村らしい村だ。それは雄大な緑のトーンの
中の美しいコントラストだ。車窓から見える人も犬も馬も全てが
止まっているようで、車だけが普通に動いている。37分でモンテリアに
着いた。駅の廻りには何もない。途中で道を聞きながら10分程で
蔵元に到着。白と黒の古い立派な建物が当たり前に優しく迎えてくれた。
シェリーの製造工程や蔵の歴史を説明され勉強になった。アメリカンオークの
シェリーが眠る黒っぽい樽が、うず高く見えなくなるほど向こうまで積まれ並べ
られている蔵の中で、僕はここにずーっといたいと思った。 いつかまた来ますよ、と
約束して密度の濃い、心から喜べた小さな旅は終わりコルドバ経由でマラガに戻った。
やはり旅は五感を刺激する。ここに来て何かに包まれるような気がしたのは
人々が自分達のテンポで生きている安定感によるものなのだろうか。
あせっても仕方ないことはあるのだ、シェリーを造る時間のように。   つづく。
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by suijin-cph | 2009-04-04 00:08 |