古いコーヒーマシーン

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コーヒーマシーンが壊れた。
新しいのを買うつもりで、あちこち探したが、良いデザインのものが無く、
どうしようか?と思っていた所、
古い型でまだ使えるけれど、しまっておいたヤツがある事を思い出した。
キッチンに置いてみると単純なデザインがとても良い。
永い間会わなかった懐かしい人に再会したような気がした。

このコーヒーマシーンは1972年のドイツ製である。
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# by suijin-cph | 2010-12-30 00:20 | 雑記  

たまごかけご飯


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朝起きてまだ頭がグズグズしている時、今日は何を食べようか?などと
考えるようになった。これは僕自身の老化と関係のある事なのだろうが、
とにかく若い時にはなかった事である。
何を食べようか?と言っても外国生活の身では大してバリエーションは無い。
本当の事を言うと、僕は毎朝たまごかけご飯でいいのだ。
けれど、こちらの卵には何とかという菌が付着している事が多いそうで、
危なくて生のままでは食べられない。
だから、日本に帰った時に食べだめをすることにしている。
新鮮な卵に醤油をたらして、あったかいご飯にかけて食べる美味しさは
おかずとして最も単純にして不思議な旨さである。
誰だかは忘れてしまったが、最高級のものを食べ、
今まで日頃食べていたものは何だったのだろう?という程美味しかった、と
書いてあったのを読み、果たしてそれは彼にとって幸せなのか?不幸せなのか?
考えてしまった。
生きている間に最高と思える味と縁があった事は多分幸せに違いないと思うけれど、
もう一方で、下等なものを食してうっとりする程旨いと思える人生はどうなのか?
僕は今、たまごかけご飯、大根おろし、冷や奴、竹輪の天ぷらなんかが大好きです。
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# by suijin-cph | 2010-12-24 19:45 | 日々のこと  

スノーボール

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玄関ドアのチャイムが鳴った。
この時間のチャイムは時々子供のイタズラである。
「コラーッ!」と、おどかしてやるつもりでドアを開けると、
思った通り誰もいない。
ふと下を見ると、小さな雪の玉が置いてあった。
メリークリスマスというメッセージなのか。
クリスマス前の雪の日の心がフワ〜ッとする小さな出来事だった。

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# by suijin-cph | 2010-12-17 17:55 | 日々のこと  

リサーチ

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先日、久しぶりに自分のデザインした家具が
店頭に置かれているのを見に行った。

売り場に行くと、売り場の人達のその家具に対する
評価の程度が置かれ方で良く分る。
幸い、僕の家具は一番良い場所にそれらしい雰囲気で
ディスプレイされていた。

自分の考えた物が現実に商品となって、
買われるのを待っている状態を見る事は
何故か照れてしまって、近くに長くは居られないものだ。
少し、離れた場所から様子を見たあと
心の中で「良かったな。」と声をかけてリサーチを終えた。
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# by suijin-cph | 2009-10-19 18:44 | 雑記  

何をしてもいいさ。

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日本では一般的にデザイナーと言うとファッションデザイナーを
まずイメージするのではないだろうか?

僕の実家が特別なのかも知れないが、家具をデザインする分野も有ることを
なかなか理解してもらえなかった。
亡くなった明治生まれの祖母など、最後まで僕の仕事は家具を作ったり、
修繕したりすることだと思っていたようだ。
そして、「何をしてもいいさ。悪い事さえしなければ。」と
決まり文句を言っていた。
僕はデザイナーという職業について上手くまとめて説明出来る自信が無い。
だから「何をしてもいいさ。悪い事をしないで、それで生活していれば。」と
短く考えたりしている。
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# by suijin-cph | 2009-10-12 02:14 | 雑記  

僕の通勤風景

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週に二日程仕事場(O&M DESIGN)に行く。
家を出てから片道45分のバス通勤が僕の観察の時間だ。
バスの窓からは季節の変化、人々の様子、新しいお店、工事中の道路や
建物等が次々と目に入って来る。
ジャガーのニューモデルはベントレーに似ているとか、
双児用乳母車のデザインが良くなったとか、
平気でタバコを道に捨てる人の表情は男も女も良く似ているとか、
色々考えている内にO&M DESIGNに着く。

原寸図面を描く必要がある時以外は、相棒のErikと簡単な打ち合わせや
雑談をビールを飲みながらして3時頃には終了。
帰りも行きと同様、バスの中から視覚的刺激を受けながら家に帰る。

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バスの窓から見たニューハウンの風景。
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# by suijin-cph | 2009-10-10 00:11 | 日々のこと  

南スペインーマラガにて

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マラガのマルケス デ ラリオス通りから細い路地を少し入った所に、
古い酒場がある。スペインでバルと呼ばれる居酒屋で、酒の他にタパスという
小皿料理を出している。いくら呑んでも食べても安い。呑まなくてもトイレだけ借りる人、
両替えをする人、電話を使う人等がいて、スペイン人の生活の中にすっかり組み込まれて
いるようだ。カウンターの前にあるガラスケースの上には大きなイベリコハムが
何本も吊るされ、天井から沢山のサラミ、古い証明、ポスター等がぶら下がっている。
そして壁にも安手の照明や古い絵はがき、ポスターが少しの計画性も無く、所狭しと
張り付いている。
店の人達は皆機嫌が良くて元気だ。
辛口のシェリーとイカフライを頼む。3杯目くらいから、スーッよ肩の力が抜けて来る。
この街でピカソは生まれたんだ、などと考えながらボンヤリしていると、外は雨になった。
これじゃあ当分帰れない。又酒を頼む。イカも頼む。
ホテルに帰るための余裕を残し、勘定を済まして外に出ると、雨はすっかり上がって
石畳に写る街灯の灯りがきれいに揺れていた。
今日、僕は「これをもう一杯お願いします。」とスペイン語で言えるようになった。

明日もまた来よう。
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# by suijin-cph | 2009-08-26 23:03 |  

トンボが来た日

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昼寝をしていたらトンボが来た。この国ではめったに見かけない生き物だ。
羽に触れてみたが逃げない。撮影したあともピンクの豆の花にとまっている。
大きな眼だけ動かして何を考えているのか、何も考えていないのか。トンボは
ひとに何か考えさせる生き物だ。
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# by suijin-cph | 2009-07-08 21:12 | 日々のこと  

酔人放談

僕のクルマは、中古のビートル63年型だ。
50才の誕生日に買ってもらった。ビートルは、昔たくさん走っていたが、
近頃めったに見かけなくなった。バッテリーが6ボルトだった頃、スタートしなかったり、
エンストしたり、いろいろトラブルがあったけれど、電気系を12ボルトに替えてから、
ちゃんとしたクルマとなり、週末の買い物などに活躍している。
車検のとき、車検場の人達やメカニカーに、「キレイに乗ってますね。」と誉められるのが
うれしい。僕はクルマの運転はあまり好きではなくて、雨の日、雪の日は乗らないで、
ガレージに入っているから、よごれにくいのだ。
スーパーの駐車場などで、中年、老年の人達によく話し掛けられる。彼らにとっても
懐かしいクルマであるらしい。
ある週末、家の前で洗車していたら、通りがかりの、可愛らしい小さな女の子が、
「あれは なあに?」と、僕のクルマを指さして、お母さんに聞いた。
お母さんは「あれはクルマよ。」と答えていた。
こうして46年も動き続けている古いクルマと付き合っていると愛着がわき、
できるだけ永く現役でいて欲しいと思う。
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# by suijin-cph | 2009-05-01 22:22 | 雑記  

酔人放談

スペインのコルドバ郊外モンテリアに行ってきた。
ここにはシェリーの銘酒セベの蔵元がある。
コルドバからの電車の窓から見える風景はゆったり起伏する
大地がさまざまな緑色に彩色され それを囲むように遠く
鋭角な低い山々が見える。所々に赤紅色の屋根と白い壁の家が
あり そんな家々が教会や古城を中心に丘に張り付くように
集まっているのは村らしい村だ。それは雄大な緑のトーンの
中の美しいコントラストだ。車窓から見える人も犬も馬も全てが
止まっているようで、車だけが普通に動いている。37分でモンテリアに
着いた。駅の廻りには何もない。途中で道を聞きながら10分程で
蔵元に到着。白と黒の古い立派な建物が当たり前に優しく迎えてくれた。
シェリーの製造工程や蔵の歴史を説明され勉強になった。アメリカンオークの
シェリーが眠る黒っぽい樽が、うず高く見えなくなるほど向こうまで積まれ並べ
られている蔵の中で、僕はここにずーっといたいと思った。 いつかまた来ますよ、と
約束して密度の濃い、心から喜べた小さな旅は終わりコルドバ経由でマラガに戻った。
やはり旅は五感を刺激する。ここに来て何かに包まれるような気がしたのは
人々が自分達のテンポで生きている安定感によるものなのだろうか。
あせっても仕方ないことはあるのだ、シェリーを造る時間のように。   つづく。
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# by suijin-cph | 2009-04-04 00:08 |